あなたの目はいくつありますか。 もちろん「二つ」と答える人がほとんどでしょう。 たしかにそのとおりですが、[1]それだけではいけないのです。失敗を避けて成功につなげるためには、三つの目を持ちましょう。 まずは一番目の「鳥の目」です。勉強でも仕事でも、いきなり細かいところから着手(ちゃくしゅ)するのは、かしこい方法ではありません。自分の現在地が把握できないのでは、頭の整理がしにくくなり、大きなストレスの原因になります。 だからこそ鳥の目です。鳥になり、高い位置から下の様子を把握(はあく)することから始めるのです。本であれば[2]を見ます。建築であれば設計書 (せっけいしょ)を見ます。仕事であれば目的や段階などを知ります。難しく思えることも、大体の構成(こうせい)が分かると、取り組みやすく(注1)なり ます。 次に「虫の目」で見ます。虫は、小さい生き物です。地に面した低い位置にいるからこそ、上からは見えなかったことが見えてくるようになります。ターゲット(注2)を絞れば、虫のように狭く深くを心がけ、徹底(てってい)するのです。 最後に「魚の目」です。魚は、目には見えない川の流れを体全体で感じ取っています。あなたは魚の目を持ち、どの方向へ流れていくのかを読み取ります。勉 強にも仕事にも流れがあります。歴史の勉強も流れを理解すれば、覚えやすく忘れにくくなります。仕事でも流れを理解すれば、取り組みやすく忘れにくくなり ます。 勉強でも仕事でも使える三つの目を持ちましょう。
(注1)取り組む:全力でする (注2)ターゲット:目標
(注1)痛手(いたで)を負う:大きい被害や損害を受ける (注2)関門(かんもん):通りにくいところ (注3)数少ない(かずすくない):少数である