ぼくらのまわりには、ヘンな言葉がいっぱいある。「ガイジン」なんていうのも、その一つだ。アメリカやヨーロッパへ行っても向こうの人はぼくらを「ガイジン」なんて呼ばない。ぼくの経験でも、「あなたは日本人か?」と聞かれたことはあるけれど、「アナタ、ガイジンネ」なんて言われたことは一度もなかった。「ガイジン」に当たる言葉はあっても、そんなのを使うのは、よっぽど特別のときである。
( 1 ) この国では、アメリカ人もロシア人もインド人も、日本人でない人はみんな「ガイジン」である。「ガイジン」というレッテルを貼られて(*1)ひとくくりにされ、何かにつけて特別な目で見られることになる。
いろんな人種(*2)の人たちが入り混じって暮らしている欧米と違って、日本ではまだ、違う人種の人たちが珍しいということもあるんだろう。で、そういう人たちを「異人」「違う人間」として、こころのどこかで敬遠(*3)しようとしているのだ。
これも一種の差別(*4)である。地球が一つの村になろうしている時代に、こんなバカなことがあっていいハズがない。こんなことをしていたら、どんどん世界の仲間はずれにされてしまうと思う。
このモンダイを解決するには、「①ガイジンの輸入がいちばんだ」とジョーダンっぽく言ったがいる。(後略)
(*1)レッテルを貼る:それがどいうものか、評価などを決めてしまう
(*2)人種:ひふや髪など体の特徴から人間を分けたもの
(*3)敬遠:意識してさけること
(*4)差別:扱い方差をつけること