日本には、「出る杭(*1)は打たれる」ということわざがある。才能や能力がある人は目立(めだ)つ。そういう人はほかの人から憎(にく)まれたり、じゃまをされたり( 1 )、という意味だ。このことばの裏には ( 2a )才能や能力が( 2b )、それを表に出して自慢するのではなく、おとなしくいるほうがいい、という意味もある。
学校や職場でも、「出る杭」は、いじめられやすい。ちょっとでも目立つことをすると、その人のことをみんなは批判(ひはん)して、つぶそうする。学校や職場(しょくば)だけではなく、新聞やテレビなどのマスコミが「つぶす」側なることも、よくある。才能や能力がある人、あるいは何か新しいことをやってみたい人にとっては、なんて息苦しい( 3 )。
( 4 ) 、こんな言葉もある。「出すぎた杭(くい)は打たれない」。いろいろなビジネスを成功(せいこう)させた人の言葉。打たれることを ( 5 )、どんどん出る杭になろう。
(*1)杭(くい):地面に立てて目印にするぼう
( 1 )
オーストラリアでホームステイしていたときのことです。その家のお母さんの誕生日(たんじょうび)になり、私は鉢植(はちう)えの花を ( 1 ) 。近くの花屋(はなや)さんで買った鉢植えは、何の飾りもないもの、私は日本の花屋さんのことを思い出し、「そうだ、英字新聞(えいじしんぶん)を鉢(はち)のまわりにまいで飾ろう!」と思ったのです。
そして、きれいに飾った鉢植(はちう)えが完成。私はお母さんに渡す前に、お父さんに見せました。すると、「すてきだね」と言われる ( 2 )「新聞でつつむのはやめたほうがいいよ」と笑われ ( 3 )。
日本人の私には「おしゃれ」に見えた英字新聞(えいじしんぶん)。しかし、考えとオーストラリアの彼ら ( 4 ) 、英字新聞(えいじしんぶん)はおしゃれでもなんでもない。日本の花屋では、よくお墓(はか)に飾(かざ)る菊(きく)の花を日本語の新聞につつんで売っていますが。日本人はこれをおしゃれとは ( 5 )。それと同じことだと気付けいたのです。恥ずかしい思い出です。